変圧器[Winding、Core、Make]
Location : Transformer/Transformer
外形

説明
Winding、とcore素子を使用し、Makeによって変圧器を作成できます。
Windingは巻線です。
変圧器の巻線の数は任意に変更することができます。
Coreは巻線用のコアです。
Note
SCALE ver1.5以前のバージョンではESRのないWindingとESRのあるWinding-Rが存在しておりました。
SCALE ver1.5以降ではこれらはWindingに統一されました。
コア損失解析用パラメータについて
Windingはコア損失解析の対象となる素子です。
Coreボタンではコア損失解析用のパラメータを設定することができます。
詳しくはコア損失対象素子を参照してください。
Note
損失解析を行うにはオプション製品PowerOptionが必要です。
変圧器の作成方法
変圧器の作成は次の手順で行います。
① 任意の数のWindingを用意します。

② Coreを用意し、他の図形と交わらないように配置します。

③ Makeを選択することで配置されているWinding、Coreがグループ化され変圧器となります。

Note
Coreは1個の変圧器につき1個しか配置できません。
変圧器になっていないCoreが2個以上ある場合は、Makeが使用できない状態となります。- 巻線とコアは必ず
Makeにより変圧器として構成しなければなりません。 - 理想変圧器用の巻線
Windingと相互変圧器用の巻線、Winding-Lは混同できません。
Note
Windingの等価直列抵抗は、0に設定すると短絡とみなされます。- 同じ変圧器用の巻線であれば、等価直列抵抗の有無が異なっていても使用できます。
- 図形の色は、
Makeをクリックして変圧器が構成される前では赤色、後ではデフォルト色になります。
励磁インダクタンス、漏れインダクタンスについて
変圧器は理想変圧器なので、励磁インダクタンスや漏れインダクタンスなどは外付けする必要があります。
励磁インダクタンス(Lt)、漏れインダクタンス(Ls)を付けた際の変圧器の等価回路は下記のようになります。

変圧器構成後は、CoreのSymbolが変圧器のSymbolとなり、Windingのシンボルは変圧器のSymbol .巻線のSymbolで表されます。
Example
変圧器のSymbolをT、WindingのSymbolをn1であれば
変圧器構成後のWindingのSymbolはT.n1となります。
変圧器はカスタム化できず、機能メニューのSymbolとValueは変圧器の構成後にON可能となります。
作成した変圧器を分解する
一度構成した変圧器は一つの素子とみなされ、Ungroupで分解することはできません。
作成した変圧器を分解するには、右クリックすることで表示できる右クリックメニュー内でBreak Transformerを選択することで分解することができます。

パラメーター
Winding
| パラメーター | 内容 | 単位 | 入力範囲 |
|---|---|---|---|
| Symbol | 巻線シンボル | - | - |
| Value | 巻線比 | - | Value ≠ 0 |
| ESR | 等価直列抵抗 | Ω | ESR ≧ 0 |
| Core | コア損失パラメータ設定ボタン | - | - |
Core
| パラメーター | 内容 | 単位 | 入力範囲 |
|---|---|---|---|
| Symbol | シンボル | - | - |
変圧器エラーの対処方法
変圧器に関するエラーの対処方法については下記を参照してください。