同期制御器[SYC]
Location : Modulator/SYC
外形
説明
SYC
は同期制御を行う制御器です。
オプションとしてアクティブ(Active)を選択できます。
接続端子はありません。
SYC
は各周期の終わりに動作する素子です。
そのため、SYC
の動作周期はメイン周波数またはFRD周波数で決定されます。
したがってSYC
を使用する場合、入力電圧のリップルはなるべく小さく、
またその変動周波数はメイン周波数よりも十分小さくすることを推奨します。(十分の一以下推奨)
また制御順序については制御順序を参照してください。
同期制御器は、複数のスイッチを同期して制御する場合や一つのスイッチの複数の状態変化時刻を同期して制御する場合など、複数の状態変化時刻を同期してPWM制御する場合に使用します。
同期制御器の働きを、2つのスイッチを制御する例を用いて説明します。
2つのPWMスイッチQ1
,Q2
のタイムチャートが下図のようになっているとします。
ただし、この図において波形上部の数字は状態変化時刻番号を表しています。
これらを同期PWM制御するには、まず、パルス変調器のDref
を0.3
、Modulated
をQ1:T0
とします。
次に、同期制御器の
Base Type
をTransition
、
Mode
をRatio
、
Transition Base
をQ1:T0
、
Synchronized
をQ2:T0:0.1
とします。
この例の場合、Q1:T0
の状態変化時刻を基準にして、Q2:T0
の状態変化時刻を同期させているので、同期基準のタイプを表すBase Type
はTransition
、同期基準時刻を指定するTransition Base
はQ1:T0
となります。
もし、同期基準が動作周期の始めまたは終わりであれば、Base Type
をBegin
またはEnd
に設定し、Transition Base
には何も設定しません(設定していても無視されます)。
さらに、時比率を対象にしているのでMode
はRatio
です。
同期させる状態変化時刻はQ2:T0
で同期基準時刻Q1:T0
との時比率差は0.1
なので、Synchronized
はQ2:T0:0.1
となります。
このようにして、Synchronized
には任意の数の同期時刻が設定できます。
Q1:T0
とQ2:T0
の差を時間差で同期制御する場合には、同期制御器のMode
をTime
にしSynchronized
の3番目のパラメーターの数値をQ2:0:1e-6
のように時間で指定します。
パラメーター
パラメーター | 内容 | 単位 | 入力範囲 |
---|---|---|---|
Symbol | シンボル | - | - |
Base Type | 基準タイプ | - | - |
Mode | モード | - | - |
Transition Base | 基準状態変化時刻 | s | 書式 DEV:Tn DEV:PWMSwitchまたはPulse Tn:DEVの変化時刻 |
Synchronized | 同期制御信号 | - | 書式 DEV:Tn:Value DEV:PWMSwitchまたはPulse Tn:DEVの変化時刻 |