周波数発生器[FRD]
Location : Modulator/FRD
外形
説明
FRD
は複数の独立した動作周波数の設定を行う素子です。
FRD
で定義される周波数をFRD周波数と呼び、メイン周波数とは独立して設定できます。以下のパラメーターを設定します。
- 新しいFRD周波数を
Freq
に設定する。 - メイン周期との位相差時間を
Tini
に設定する。 メイン周期とは、メインメニューで設定する動作周波数の逆数である。 - この新しいFRD周波数で動作させる素子名を
Device
に設定する。入力では素子名ごとに改行する。対象となる素子は以下となります。
・ PWMスイッチ/PWMSwitch
・ パルス発生器/Pulse
・ のこぎり波発生器/Saw Tooth
・ パルス変調器/PWM
・ 周波数変調器/SFM
・ 素子パラメーター変調器/DPM
・ 同期制御器/SYC
・ プログラマブル制御器/PRC
・ ラッチ/Latch
・ 単安定マルチバイブレータ/Vibrator
・ トリガ/Trigger
・ DSP/DSP
・ ADコンバータ/ADC
設定できるFRD周波数の数には制限がありません。
ただし、Transient
の出力変数のMode
はメイン周期で定義され、
さらに、素子のサンプルホールド動作もメイン周期で行われます。
Tini
の設定値の注意点
FRD素子のパラメータTini
はFRD素子の動作タイミングを周期内でシフトさせるためのパラメータとなっています。
したがって、Tini
に設定できる値は0≦Tini<メイン周期
となります。
2つ以上のPRC素子、またはDSP素子を登録する時の注意点
2つ以上のPRC素子、またはDSP素子をFRD素子に登録しているとき、
FRD素子のダイアログを開き、OK
を押すと回路内のすべてのPRC、DSPの内部変数を初期化します。
これは、制御順序の変更に対応するための仕様となっています。
継続解析や現在の結果をWVFウィンドウで解析中等の場合にはご注意ください。
解析中にFRD周波数を変化させる時の注意点
FRD周波数を解析中に変更することは基本的には想定されていませんが、
PRC
を使用することで解析中にFRD周波数を変更することができます。
シンボルFRD1
のTini
をプログラム上で変更する場合
ver.1.5.3でsetparamによるTini
の設定が可能になりました。
setparamでTini
を設定する場合、メイン周期(FRD周期ではない)の終了時に行ってください。
setparam("FRD1", "Tini", 1u);
Tini
をプログラムから変更する場合の注意点
FRDのTiniをプログラムから変更する場合、メイン周波数とFRD周波数は同じ条件が想定されています。 メイン周波数とFRD周波数が異なる場合でTiniを変更する場合は、意図しない動作となる場合があります。
2つのコンバータを別々に周波数変調するモデル
2つのコンバータを別々の周波数で制御するには、FRD素子をPRC素子で制御することで可能です。
まず、PRC素子Controller
で、固定周期にて各スイッチの周波数となる値を計算します。
次に、スイッチの周波数をFRD素子を用いて設定します。
このとき、周波数を渡すプログラムが書かれたPRC素子の制御周期を、周波数を渡す先のFRD素子に登録してください。
このPRC素子の実行タイミングは、FRD素子によって決定され、FRD素子が実行するタイミングの最後で処理されます。
以上によって、Controller
は固定周期でサンプリング及び演算を行うことが可能であり、演算結果を可変周期のFRD素子に渡すことが可能となります。
サンプルファイルのダウンロード
パラメーター
パラメーター | 内容 | 単位 | 入力範囲 |
---|---|---|---|
Symbol | シンボル | - | - |
Freq | FRD周波数 | Hz | Freq > 0 |
Tini | 位相基準時間 | s | 0 ≦ Tini < Tcycle (Tcycle=1/Freq) |
Device | 素子名 | - | 登録可能素子(上述の説明内の記載を参照) |
参考
メイン周波数
FRD周波数
PWMスイッチ/PWMSwitch
パルス発生器/Pulse
のこぎり波発生器/Saw Tooth
パルス変調器/PWM
周波数変調器/SFM
素子パラメーター変調器/DPM
同期制御器/SYC
プログラマブル制御器/PRC
ラッチ/Latch
単安定マルチバイブレータ/Vibrator
DSP/DSP
ADコンバータ/ADC